北韓人權事件センターニュース(14) 金(キム)チョルス(22歳)さん、江道山市道保衛部に拘禁後、行方不明‏ 

└ 2012-05-27 02:14

北韓人權事件センターニュース(14) 金(キム)チョルス(22歳)さん、江道山市道保衛部に拘禁後、行方不明‏

事件の概要

事件当時20才だった金チョルスは韓国行きを試みたが、2011年2月か3月頃中国瀋陽で逮捕され北朝鮮へ送還された。脱北動機が韓国行きと判明したせいで新義州(シンウィジュ)道保衛部から、その他集結所のような拘禁施設を経ずに2011年5月、まっすぐ両江道恵山市道保衛部へ移管された後、1年が経過した現在まで生死不明の状態である。

事件の発生時期および場所

発生時期(期間) : 2011年5月

発生場所 : 両江道恵山市道保衛部

人権侵害の類型

権利の類型 : 個人の尊厳性および自由権

侵害の類型 : 失踪

本事件の被害者金チョルスは中国へ脱北する前、両江道恵山市恵長洞に居住し、金(キム)正(ジョン)淑(スク)芸術劇場保衛対所属警備として勤務した。その後2011年の初め脱北した被害者は、中国から韓国行きを試みたが瀋陽で逮捕された後、北朝鮮へ強制送還された。 証言者の陳述によれば金チョルスは中国の瀋陽で2011年2月か3月頃逮捕され、4月に北朝鮮の平安北道(ピョンアンプクト)新義州保衛部へ送還されたという。

新義州保衛部での調査結果、金チョルスの中国滞留動機が韓国行きと確定するとすぐに、被害者は同じ年の5月両江道恵山市道保衛部に移管された。その後2012年5月現在まで、裁判に回されたり特定の処罰が確定するということなしに、恵山市道保衛部から便りが不明の状態だ。

被害者

金チョルス(男、1991年生れ、両江道恵山市恵長洞)

加害容疑者(機関)

両江道恵山市道保衛部

情報提供者

情報提供者は上の事件を北朝鮮で直接目撃し、2011年韓国へ脱北した後これに対して証言したが、自身の身辺安全上の理由から実名の公開を許諾していない。

情報の出処 : (社)北朝鮮人権情報センター人権調査面接紙

情報受付時期 : 2012年3月

情報受付場所 : 北朝鮮人権記録調査室

情報受付方法 : 面談調査

情報取得および事件分析者 : 北朝鮮人権情報センター研究員

検証者 : 北朝鮮人権情報センター北朝鮮人権事件リポート検証委員会

国家安全保衛部は北朝鮮のキム・ジョンイル体制を後押しする核心機関であり、政治犯の探索および逮捕、調査、そして政治犯収容所の管理および運営を専門に担当している。 被疑者を政治犯に分類する基準は、北朝鮮刑法第3章‘反国家および反民族犯罪’に該当する罪を犯したかということだ。 口による反動(指導者、国家、党などに反対したり侮辱する言及)、祖国反逆罪(中国および第3国への脱北、特に韓国への脱出および試み)、スパイ罪(北朝鮮外部からの要請を受け、北朝鮮内部の事情を電話で知らせたり写真を撮って伝える行為など)等がこれに該当する。 本事件に出てきた脱北および韓国行きを試みた場合、祖国反逆罪目としてそれに伴う処罰を受けることになる。

国家安全保衛部は犯罪者を拘禁する目的を持つ機関ではないが、保衛部内犯罪容疑者の拘留拘束は最大4ヶ月まで可能だ。 だが、保衛部に収監された犯罪容疑者は有罪可否と関係なく、ひどい拷問や暴行を受ける。脱北動機が韓国行きと判明した場合、特により過酷な拷問と暴行にあい、拘留期間もさらに長くなることが分かった。

調査過程で保衛部の勤務者は、自身が願う情報を短期間に安易に得る取るために、物理的な暴力を頻繁に行う。暴行をする時は、拳骨または軍靴を履いて足蹴りをしたり、木の棒が使われる場合も多い。 韓国行きを試みたとかキリスト教に接触したとかの厳重な政治犯罪容疑者の場合、時には電気こん棒のような別途の拷問道具が使われたりする。 したがって収監者は調査過程で殴打と拷問に耐え切れず、死亡するケースも頻繁にあると伝えられている。

北朝鮮人権情報センターの「NKDB統合DB」によれば2011年8月を基準に、保衛部に不法拘禁された事件が1,319件で、拷問や暴行を受けた事件は2,496件と記録されている。保衛部のような拘禁施設で拷問に合い死亡した人の正確な数は把握しにくいが、脱北者の証言に照らしてみると、その数は少なくないと推定される。

1.不法拘禁

「市民的および政治的権利に関する規約(B規約)第3部第9条1項」
-すべての者は、身体の自由及び安全についての権利を有する。何人も、恣意的に逮捕され又は抑留されない。何人も、法律に定める理由及び手続きによらない限り、その自由を奪われない。

「市民的および政治的権利に関する規約(B規約)第3部第9条5項」
- 違法に逮捕され又は抑留された者は、賠償を受ける権利を有する。

「朝鮮民主主義人民共和国刑事訴訟法第7章予審、第1節予審の任務と期間、第151条予審の期間」
-予審員は、犯罪事件の予審を始めた日から、2ヶ月以内に終えなければならない。 労働鍛練刑を適用できる犯罪事件の予審は、10日内にで終えなければならない。 予審を延長するために裁判所で送りかえし有期労働教化刑、無期労働教化刑、死刑を与えることができる犯罪事件の予審は20日内に、労働鍛練刑を与えられる犯罪事件の予審は7日以内に終えなければならない。

「朝鮮民主主義人民共和国刑法第252条不法逮捕、拘束、捜索罪」
-法従事者が不法に人を逮捕、拘束、拘引したり、体もしくは住居を捜索したり財産を押収、没収した場合は2年以下の労働教化刑に処する。前項の行為を何度も行ったり、前項の行為で社会的物議をかもした場合は、3年以下の労働教化刑に処する。

「朝鮮民主主義人民共和国刑法第291条秘法自由拘束罪」
-不法に人の自由を拘束した者は、2年以下の労働鍛練刑に処する。 情状が重い場合は、2年以下の労働教化刑に処する。

2.失踪

「市民的および政治的権利に関する国際規約(B規約)第3部12条1項」
-合法的にいずれかの国の領域内にいるすべての者は、当該領域内において、移動の自由及び居住の自由についての権利を有する。

「市民的および政治的権利に関する国際規約(B規約)第3部12条2項」
- すべての者は、いずれの国(自国を含む。)からも自由に離れることができる。

「強制失踪からのすべての者の保護に関する国際条約第1節第1条1項」
- いずれの者も、強制失踪の対象とされない。

「強制失踪からすべての人々の保護のための国際協約第1節第17条1項」
- いずれの者も、秘密拘禁の状態に置かれない。




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