北朝鮮人権情報センターニュース(26)連座制で情報漏えいの罪の軍人南宮ソンの家族が10歳の娘まで収容所に送られる  

└ 2012-12-31 20:10

北朝鮮人権情報センターニュース(26)連座制で情報漏えいの罪の軍人南宮ソンの家族が10歳の娘まで収容所に送られる 

└ 2012-12-15 05:42


南宮ソンの妻と10才未の二人の娘,未詳の政治犯容所行き‏

事件の概要

2009年1月26日咸鏡北道(ハムギョンプクト)に駐屯する朝鮮人民軍国境警備隊27旅団所属の軍参謀だった南宮ソンは、国家軍事機密の漏洩疑惑で旅団保衛司令部に召還された後、失踪した。2009年夏南宮ソンの妻と10才未満の二人の娘も、未詳の政治犯収容所に連行された。

事件の発生時期および場所

発生時期(期間) : 2009年1月26日/2009年夏

発生場所 : 咸鏡北道茂山郡(ムサングン)三峰区(サムボング)にある南宮ソン参謀の自宅

人権侵害の類型

権利の類型 : 個人の尊厳性及び自由権

侵害の類型 : 不法拘禁

細部な項目 : 政治犯収容所

咸鏡北道に駐留する朝鮮人民軍国境警備隊27旅団所属の軍参謀だった南宮ソンは寧辺(ヨンビョン)の核実験場所周辺で採取した土を靴下に入れ、国境を越えて中国にいる依頼人に渡したことが発覚し、2009年1月26日国家軍事機密を漏洩した疑惑により旅団保衛司令部に召還された。

南宮ソンが旅団保衛部に召還された後、数ヶ月間も便りがないので南宮ソンの妻林グムソンは夫の行方を探し始めた。その内、2009年の夏27旅団保衛部はサファリ軍用トラック一台とロシア製軍用トラック一台を南宮ソンの自宅に送った。

当時、この事件を目撃した証言者の話では、その日南宮ソンの妻と二人の娘を捕まえるために派遣された保衛指導員は、南宮ソンの妻に管理所に行かなければならないので持っていく荷物だけをまとめるように通知した。

南宮ソンの妻林グムソンは10歳にもならない二人の娘と共に、食器やふとんなどをまとめてトラックに乗り、現在未詳の政治犯収容所に拘禁された状態と見られる。

“家族に会ってから管理所行かなければならないのに、持って行く荷物だけまとめろというのです。どちらにせよ夫は捕っていて便りもなく、また妻は夫がしたことを知らない筈がないというのです。夫が金を儲けて来たお金も全部使ってしまいました。また夫が旅団に出て行ってから、妻が夫を探したそうです。そのような中で車を持って来て、行こうと言うのだから、管理所へ行くことは分かります。 そんなことが普通に、たびたび起きるので... その幼い娘たちは本当に話も上手で、可愛かったのに..."

被害者

南宮ソンの妻、林グムソン(1975年生まれ、女、咸鏡北道茂山郡三峰区居住)
南宮ソンの二人の娘 (長女:2009年当時10歳、次女:2009年当時幼稚園児)

加害容疑者(機関)

朝鮮人民軍保衛司令部

情報提供者

情報提供者は上の事件を北朝鮮で直接目撃し、2011年韓国に入国した後これに対して証言したが、自身の身辺安全上の理由から実名の公開を許諾しなかった。

情報の出処 : (社)北朝鮮人権情報センター人権調査面接紙

情報受付時期 : 2012年4月

情報受付場所 : 北朝鮮人権記録調査室

情報受付方法 : 面談調査

情報取得および事件分析者 : 北朝鮮人権情報センター研究員

検証者 : 北朝鮮人権情報センター北朝鮮人権事件リポート検証委員会

北朝鮮の政治犯収容所は、政治的事件に関連した関係者とその家族を、公式な裁判の手続きもなく収容して苛酷に処罰する、社会から隔離した特別拘禁施設である。北朝鮮の政治犯収容所に対する名称は多様で、韓国では主に「政治犯収容所」と命名されているが、北朝鮮の内部では「管理所」や「完全統制区域」、「閉じられた区域」等と呼ばれている。 その名称からも解るように政治犯を管理する所として知られているが、北朝鮮当局が規定する政治犯の定義は明らかになったことがない。

政治犯収容所は北朝鮮の「恐怖政治の核心」と見ることができる。 北朝鮮の住民たちは国家安全保衛部によって政治犯として逮捕され政治犯収容所に収監された場合、本人は勿論家族まで連座制が適用され処罰されることをよく認識しているので、政治犯収容所に対しては極度の恐怖心を持っている。北朝鮮当局はこのような恐怖心を活用して、住民の生活と思想を徹底的に統制し、閉鎖的な北朝鮮体制を堅固に維持しているのである。

しかし北朝鮮の法律と行刑体系で、政治犯収容所の名称や設置、運営の根拠を明示する関連規定は、現在まで明らかになっていない。したがって北朝鮮の政治犯収容所の概念と運営現況及び実状は、経験者と関係者の証言に依存するしかない。現在運営中と明らかになった北朝鮮の政治犯収容所は、人民保安部が管理する18号价川(ケチョン)収容所(旧18号北倉(プクチャン)収容所)と国家保衛部が管理する14号价川収容所、15号燿徳(ヨドク)収容所、16号化成(ファソン)収容所、22号会寧(フェリョン)収容所がある。

北朝鮮の政治犯収容所の収監者たちは、ほとんどの自身の過ちではなく連座制によって収容され、彼らは調査や裁判の過程が省略されたまま収監されるので、自身の罪名は勿論のこと刑期すら分からない状態のままで、一生を暮らす。また、連座制の適用で家族が収監される場合、未成年の子供たちも同伴で収監されるから、児童に対する人権侵害も深刻と把握されている。政治犯収容者たちは収容所内の徹底した抑圧と統制、相互監視体制、そして生存を脅かす劣悪な食料事情と過酷な労働のせいで、収監者たちは常時生命の危険に曝されている。収容所の収監者たちには人間らしい生存に必要な最小限の基本権、即ち衣食住と保健、医療、教育、作業環境などが全く保障されないので、彼らは過去の奴隷制社会の奴隷と変わらない取り扱いを受ける。 現在14万人余りの北朝鮮の人民が「政治思想犯」としてで政治犯収容所に収監され、このように残酷な人権蹂躪を受けている。

北韓人権情報センターの「NKDB統合人権DB」によれば2012年7月31日現在、政治犯収容所に不法拘禁された申告件数は2,831件である。

1.10歳未満の児童に対する拘禁

「朝鮮民主主義人民共和国 刑法 第2章 第1節 第11条 (刑事責任年齢)」
- 犯罪行為をした当時に14才以上である者に対してのみ刑事責任を負わせる。

「朝鮮民主主義人民共和国 児童権利保障法 第5章 第48条 司法分野での児童の権利保障(過失的殺人罪)」
- 14才に至っていない児童には刑事責任を負わせず、犯罪行為をした当時14才以上に達した児童に対しては、死刑を適用しない。

「児童の権利に関する協約第37条(a)項」
- いかなる児童も拷問、またはその他残酷だったり、非人間的で屈辱的な、待遇や処罰を受けない。死刑または釈放の可能性がない終身刑は、18歳未満の人が犯した犯罪に対して科してはならない。

「児童の権利に関する協約第37条(b)項」
- いかなる児童も違法に、または恣意的に自由を剥奪されない。 児童の逮捕、抑留または、拘禁は、法律に従って行われなければならず、ただ最後の手段として、また適切な最短期間の間だけを使用されなければならない。

「児童の権利に関する協約第37条(c)項
- 自由を剥奪されたすべての児童は、人道主義と人間固有の尊厳性に対する尊重に立脚し、そして彼らの年齢上の必要を考慮して処遇されなければならない。

2.不法拘禁

市民的および政治的権利に関する規約(B規約)第3部第9条1項
- すべての人は身体の自由と安全に対する権利を持つ。 誰でも恣意的に逮捕されたり、または抑留されない。どこの誰も法律に定めた理由および手続きに従わずに、その自由を剥奪されない。

3. 加害容疑者

「朝鮮民主主義人民共和国刑法第9章 公民の生命財産を侵害した罪、第291条(不法自由拘束罪)」
- 不法に人の自由を拘束した者は、2年以下の労働鍛練刑に処する。 情状が重い場合は、2年以下の労働教化刑に処する。





HOME

守る会

組織
呼びかけ
会則
入会のご案内
脱北者あしなが基金
帰国事業訴訟支援

NEWS

北朝鮮最新情報

デイリーNK、開かれた北朝鮮放送等の情報です。

帰国者の証言

音声・動画ファイル

集会案内

守る会および関係諸団体の集会の案内です。

声明

守る会の声明です。

かるめぎ

守る会の機関誌「かるめぎ」を紹介します。

光射せ!

守る会の理論誌「光射せ!」を紹介します。

北韓人権

北韓人権市民連合ニュースレターの紹介

資料集

書籍/映像紹介

リンク集

過去ログ

旧ホームページのすべてを収蔵しています。ただし、一部古くなっている情報もありますので、疑問の点はお問い合わせ下さい。

光射せ!


News RSS

 

管理

This site is powered by CMS Designer.