北朝鮮人権情報センターニュース(36)家族とともに脱北した4歳の少年ユ・ヒョクが拘禁中に衰弱死 

└ 2013-09-03 08:01

事件の概要

被害者ユ・ヒョクは4歳にもかかわらず2007年7月5日から約一ヶ月間、咸鏡北道(ハムギョンプクド)清津市(チョンジンシ)道集結所に臨時拘禁され、その過程で食べ物摂取が不足し健康が悪化したが、適切な治療を受けられず2007年9月18日死亡した。

事件の発生時期および場所
発生時期(期間) : 2011年7月5日から8月5日まで

発生場所 : 清津市道集結所

人権侵害の類型
権利の類型 :生命権
侵害の類型 : 他の直接的行動による死亡
細部項目 : 適正な治療を受けられず死亡

事件当時4歳だった被害者ユ・ヒョクは2007年7月5日に不法越境罪で家族と一緒に咸鏡北道清津市の道集結所に拘禁された。ユ・ヒョクは拘禁中、食べ物をよく摂取できずに健康が悪化したが、適切な医療サービスを受けられなかった。ユ・ヒョクの家族は1ヶ月後の2007年8月5日に普天郡安全部に移送され、ユ・ヒョクとユ・ヒョクの姉は控室で直ちに釈放されたが、ユ・ヒョクの父は拘留場に拘禁された。

その後も被害者の健康は悪化し、被害者の父が拘禁中の普天鍛練隊の病院を来訪し、腎不全の診断を受けた。当時、他の家族構成員もユ・ヒョクの健康を面倒みるのが難しい状況で、ユ・ヒョクの姉が鍛練隊の隊長に賄賂のタバコを渡し、彼の父が3日間釈放された。しかし治療のための資金を用意できず、2007年9月18日被害者ユ・ヒョクは死亡した。ユ・ヒョクの父は2007年9月25日に息子が死亡した知らせを聞いたが鍛練隊の釈放は不許可だった。

“その子が集結所に来てからは、食べないと言うのですよ。その翌日から抱いてご飯を食べさせようと、汁にコチュジャンを溶かして与えてもまた食べないので、牛乳の粉を食べさせようとしました。それでもその子は食べないで、ついに死にましたよ。”

被害者情報
ユ・ヒョク(男、2004年生れ、両江道(リャンガンド)普天郡(ポチョングン)居住、 2007年死亡)


加害容疑者(機関)情報

咸鏡北道清津市道集結所

情報提供者の情報
情報提供者は上の事件を北朝鮮で直接目撃したし、韓国に脱北した後これに対して証言したが、自身の身辺安全上の理由から公開を許諾しなかった。

情報の出処 : (社)北朝鮮人権情報センター人権調査面接紙
情報受付時期 : 2013年6月
情報受付場所 : 北朝鮮人権記録調査室
情報受付方法 : 面談調査
情報取得および事件分析者 : 北朝鮮人権情報センター研究員
検証者 : 北朝鮮人権情報センター北朝鮮人権事件リポート検証委員会

中国から18歳未満の子供が送還される場合、北朝鮮の法に従って地域単位の保安署(韓国の警察署に該当)で訓戒処理されるが、地域単位の保安署まで移動する過程で、ひどく苛酷な行為が加えられることが知られている。子供たちは取り調べの過程で成人と同じ暴言・暴行など苛酷な行為と拷問にさらされ、拘禁施設での生活中には殴打、重労働、空腹及び適切な医療サービスなど、収容施設で当然提供されるべき基本権が提供されないでいる。これと関連して国連児童権利委員会は北朝鮮が提出した第3・4次「児童権利協約」履行に関する統合報告書に対する最終見解で、当局の許諾なく国境を越えた児童が本国(北朝鮮)に送還される過程で、苛酷に扱われたという情報を入手し、これに対して憂慮していると明らかにした。

また、拘禁施設外でも親の死亡など、色々な理由で親の保護を受けられず‘コッチェビ’ という名でもの乞いをしたり、盗みをしながら生活する子たちをあちこちで見ることができる。北朝鮮当局はコッチェビ救護所を各市・郡ごとに設置し運営しているが、厳格な規律生活と少ない食糧供給などのせいで、救護所内で病気にかかったり逃走する子たちが多い。病気にかかっても薬を求めることができず、治療を放棄するケースが日常茶飯数である。北朝鮮で児童に対する保護権は深刻に侵害されていて、彼らの生存権まで脅威を受ける実情だ。

北朝鮮人権情報センターの「NKDB統合DB」によれば2013年7月を基準に、拘禁施設内で適正治療不備で死亡した事件は総293件に達する。

1.児童に対する権利

「児童の権利に関する協約第37条(c)項」
-自由を剥奪されたすべての児童は、人道主義と人間固有の尊厳性に対する尊重に立脚し、そして彼らの年齢上の必要を考慮して処遇されなければならない。

○朝鮮民主主義人民共和国 児童権利保障法 第5章 第48条 司法分野での児童権利保障(児童に対する刑事責任の追及および死刑の禁止)」
-14歳に至らない児童には刑事責任を負わせず、犯罪を犯した当時14歳以上に達した児童に対しては死刑を適用しない。
2.収監者の権利

市民的及び政治的権利に関する規約(B規約)第3部第10条1項
-自由を剥奪されたすべての者は、人道的にかつ人間の固有な尊厳性を尊重して、取り扱われる。

市民的及び政治的権利に関する規約(B規約)第3部第10条3項1節
-行刑の制度は、被拘禁者の矯正及び社会復帰を基本的な目的とする処遇を含む。



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