北朝鮮人権情報センターニュース(38)集結所で女性労働者に鉄パイプで殴打約20分間の拷問 

└ 2013-09-09 12:30

北朝鮮人権情報センターニュース(38)集結所で女性労働者に鉄パイプで殴打約20分間の拷問

事件の概要

李英恵は2009年2月25日頃平安北道(ピョンアンプクト)新義州市(シニジュシ)の道集結所で、水を運ぶ労働中に熱心に働かないという理由から、鉄パイプで約20分間殴打された。

事件の発生時期および場所
発生時期(期間) : 2009年2月25日頃
発生場所 : 平安北道新義州市道集結所

人権侵害の類型
権利の類型 :個人の尊厳性及び自由権
侵害の類型 :拷問及び暴行
細部な項目 : 殴打(暴行)

2009年2月25日頃被害者李英恵は平安北道新義州市道集結所で警護に殴打された。当時、道集結所が断水し収監者が直接、水を汲んで炊事場に運ばなければならない状況だった。傾斜が急なところでは、収監者が何人か集まってタンクを押し上げなければならない大変な作業だった。このように水タンクを荷車の上に置いて押す状況で加害者の保安員が、李英恵が荷車を真面目に押さないと言いがかりをつけ始めた。負けずに、答えをする李英恵に腹を立てた警護は、食堂の前の自動車修理所か鉄パイプを持ってきて李英恵に殴打を加えた。

しかし殴打の実際の理由は、警護が李英恵に賄賂を要求したにもかかわらず、李英恵が応じなかったためだった。鉄パイプは60cm程の長さで太さは5cm程だった。加害者が殴打を始めるやすぐに被害者は抗議したが、続く殴打に何の抵抗もできなかった。加害者は他の収監者が見ている状況の中で、約20分程李英恵を暴行した。他の警護が退勤した午後4時から5時の間に発生したもので、この事件で被害者は殴られたところにアザができ、後遺症のせいで一週間も歩行不可能になった。李英恵を殴打した警護に対する処罰はなかった。

“初めは口で話していたのだが、食堂の前の車を修理するところに行って鉄の棒を持って来て殴り始めましたが、およそ20分程の間ずっと殴っていました。李英恵も初めは殴られながら抗議しました。するともっと殴られるので、後は殴られっぱなしでした。その先生は20分以上も殴り続けて、自ずから疲れたのか止めてしまいました。”

被害者
李英恵(女、1976年生れ、咸鏡北道(ハムギョンプクト)会寧市(フェリョンシ)遊仙洞(ユソンドン)居住)

加害容疑者(機関)

平安北道新義州市道集結所警護部

情報提供者
情報提供者は上の事件を北朝鮮で直接目撃し、韓国へ脱北した後これに対して証言したが、自身の身辺安全上の理由から実名の公開を許諾していない。

情報の出処 : (社)北朝鮮人権情報センター人権調査面接紙
情報受付時期 :2013年6月
情報受付場所 : 北朝鮮人権記録調査室
情報受付方法 : 面談調査
情報取得および事件分析者 : 北朝鮮人権情報センター研究員
検証者 : 北朝鮮人権情報センター北朝鮮人権事件リポート検証委員会

․ 集結所で行なわれる拷問と暴行に対する証言は、現在まで多くある。労働の過程の中で仕事を熱心にしなかったり、保安員に嘘をついた場合、激しい殴打に合い、特に集結所から逃走を試みて捕まり集結所に再び連れ戻された場合には、死に達するほどの激しい殴打と暴行に合うことになる。

保安員のする荷物検査は、収監者の荷物の中からお金を回収したり、自殺するためや、闘う武器として使える金属があるか確認することが主な目的なのだが、この時高価な服やカバン、靴などがあると、押収して分けて持って行ったりする。また収監者に保安員が直接賄賂を要求したりするが、これを拒否すると色々けちをつけ苛酷な処罰を加える。

一般的に集結所は主要旅行地の駅周辺に設置され、旅行者集結所と呼ばれ旅行証明書がない旅行者、無職者らを取り締まり一時的に拘禁する役割を担当したが、2000年以後は人身売買、知人を訪問、密輸及び密売など、多様な理由で中国へ渡って強制送還される脱出者が増えると、すぐに彼らを居住地域へ移送する前に臨時収監する場所として主に使われている。

北朝鮮人権情報センターの「NKDB統合DB」によれば、2013年7月までに集結所で殴打された事件は296件に達する。

1.収監者の権利

市民的及び政治的権利に関する規約(B規約)第3部第10条1項
-自由を剥奪されたすべての者は、人道的にかつ人間の固有な尊厳性を尊重して、取り扱われる。
市民的及び政治的権利に関する規約(B規約)第3部第10条3項1節
-行刑の制度は、被拘禁者の矯正及び社会復帰を基本的な目的とする処遇を含む。ない。

2.加害容疑者
「朝鮮民主主義人民共和国刑法 第9章 公民の生命財産を侵害した罪、第1節 生命、健康、人格を侵害した罪、第285条(正当防衛超過のうち、傷害罪)」
-正当防衛の程度を越えたり、職務執行上必要な程度を越える行為をして、人に重傷を負わせた者は2年以上10年以下の労働教化刑に処する。 情状が重い場合には2年以上の労働教化刑に処する。に処する。




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