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NEWS :7月29日 阿佐ヶ谷ロフト印象記 
└ 2008-07-30 09:55

7月29日、夜6時半から阿佐ヶ谷ロフトにて青木直人氏、私(三浦)、調査会の杉野正治常務理事の3人で、RENKの佐藤悟志さんを司会に中国問題、北朝鮮問題を、約4時間半(!)に渡って話しました。ただ、この日は全くメモを取っておりませんでしたし、私はロフトのようないわゆるお酒を飲みながらの自由な会話を行う「トーキング・ライブハウス」の場における発言をそのまま一次資料、原稿として紹介するのはあまり適切と考えませんので、とりあえず、私なりの記憶と印象に残った点のみ報告いたします。あとは、青木直人氏の著作や今後の作品などをお読みください。

青木氏が客席からの質問に答える形で強調されたのは、例えばチベット支援運動が日本で展開されたとき、それが「正義運動」であって「政治運動」になっていなかった事の不十分さでした。確かに多くの日本人が、「フリー・チベット」を叫んで、中国の弾圧を批判したのは意味のあることなのですが、それだけでは善意の運動にしかならず、その時は盛り上がっても例えば北京オリンピックが終わってしまえばそれで運動は目標を失いかねない。

よりチベットの人々と連帯するには、中国に抗議しチベット支援を叫ぶだけではなく、この中国に向けて行われている日本の経済支援やアジア開発銀行からのお金の流れが、結果的に中国政府を支え、かつ青蔵鉄道建設や軍事インフラなどを通じて、直接的にチベット、ウイグル(東トルキスタン)、モンゴルなどの少数民族の弾圧に繋がっているのだ、という構造を抑えた運動でなければ効果は薄いと青木氏は強調しました。

これは、決して善意で参加した人たちへの批判ではなく、運動の指導者、そしてジャーナリストたちが、この様な構造を踏まえた運動論や中国報道を行っていないことへの批判なのだと青木氏は指摘し、ドイツを例に、例えば日本が円借款をやめる、アジア開発銀行からの支援を縮小する、停止するなどの処置を取ることが最も確実なチベット支援であるという視点と運動論が、客観的なデータに基づいて出される事が何より必要だと指摘しました。

私(三浦)の感想ですが、これはかってのベトナム反戦運動が(この運動の是非はともかく)日本社会で大きな世論の支持を受けた事実とも直結する問題提起だと思います。かって反戦運動の指導者達は、これは単にアメリカの空爆で苦しむベトナム人がかわいそうだという問題ではない、その飛行機はこの日本の米軍基地から飛び立ち、その基地は日米安保条約によって日本に存在している。この構造を批判することで、ベトナム戦争を他国の戦争ではなく、日本人の問題として訴えたのでした。

あくまで、日本の中の構造、日本自身の問題として捉えない限り、他国の悲劇を訴えるだけの運動はやはり先細りますし、正義や人権を訴えるだけではなく政治の構造を撃たなければ政治・経済の仕組みを動かす事、現実の効果を挙げることは難しい。この意味ではこのホームページでも以前ニュースで流させていただいた、日朝国交正常化は逆に朝鮮半島の分断の固定化や、仮に朝鮮総連が北朝鮮大使館となれば、外交官特権として拉致、麻薬、そのほかの違法行為が免除されかねないという具体的な危機をさらに広く訴えていくべきかも知れないと認識しました。

さらに、青木氏が続いて述べたことですが、例えばチベットを支援する声を広げ、ウイグル、モンゴルなど全ての少数民族の弾圧にも抗議し、彼らとも連帯する方向に向かう事、さらには、中国における貧しい農村の窮民たちが多く北京に出稼ぎに来ているが、彼らの仕事は今度オリンピックが終われば殆ど失われる。彼ら漢民族の貧困層は、例えば法輪功などに助けを求めるしかない。このような人々とも、中国民主化の流れともさらに連携を深めていく事が、より中国に対する効果ある運動が展開できることに繋がると、一時期のオリンピックを巡る「フリー・チベット」の運動に留まらないより広い運動がこれからは必要であると指摘しました。青木氏はさらに、脱北者の問題にも触れ、拉致救出運動が他の北朝鮮人権運動とも連携する必要性も示唆され、これは私達にとっては心強いメッセージになりました。

そして、これはかなり重要な問題提起として、安易な対北融和と日朝国交回復に流れ込もうとしているかに見える現在の日本政府、そしてアメリカとの取引を通じて拉致問題を未解決のまま逃げ切ろうとしている北朝鮮政府との戦いに対し、青木氏は明確に、この戦いは勝てる、と断言しました。

その理由としては、全く簡単な事で、この日朝国交正常化にはいかなる大義も日本の国益すらもなく、ただ日本国民の税金が無駄に金正日独裁政権と、それを利用しようとする中国政府に流れ込むだけの事だからだ、と従来のODAや日中利権の研究を通じ具体的に例を挙げて説明した後、これを国民に啓蒙して行けば大多数の人には理解できるはずであり、拉致事件という悲劇と、横田さんご夫妻を初めとする被害者家族の方々の毅然とした訴えは、日本の戦後民主主義、平和主義に内在していた矛盾を明るみに出し、かっては総理候補とまで言われた土井たかこ氏の落選という象徴的な事例までもたらしてきた。このナショナリズムが健全な形で機能すれば、一部の政治家の行動で国交正常化までもっていかれるような事はありえない。我が日本国は全ての拉致被害者奪還までいかなる妥協もないという姿勢を明確に示し、「栄誉ある孤立」を貫く事で、必ずこの戦いには勝てると信じていると述べました。

また、調査会の杉野常務理事は、政府の外交政策は確かに頼りないし、何ら具体的な被害者救出のための手段を講じていない事は事実だが、逆に、この前の日朝実務者協議にて、おそらく日本政府の側は経済制裁一部解除も、また万景峰号入港も認めるはずだったが、日本国民の激しい怒りの世論がそれを止めた。日本政府も、また実はアメリカ政府も、実は日本国民の世論を私達が考えている以上に恐れており、国民の強い意志があれば政府の安易な妥協は止められると、運動の側からの力強い分析を述べました。私は、この世論を、単に安易な経済制裁解除反対や国交正常化反対ではなく、政府は立場上口には出せなくても、日本国民の世論が、たとえアメリカや他の6者協議参加国がどうであろうとも、金正日政権のような全体主義・独裁政権と日本は絶対に共存出来ないという「金正日独裁政権打倒」という方向性に向かいさえすれば、必ず拉致被害者も、また北朝鮮民衆の解放もなしうるだろうという自説を述べさせていただきました。

参加者は後にお店に問い合わせた所70数名。皆さんが熱心に耳を傾け、メモを取りながら聴いていたのが印象的でした。取り急ぎ、感想と印象記を報告します。尚、このニュースの文章は全て私のメモもない記憶に基づくものですので、全て文責は私にあります。







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